今月はオオルリとミソサザイを観察していましたが、毎年の恒例のサンコウチョウの繁殖地にもたまに行っていました。
例年ですと早ければゴールデンウィーク前には囀りが聞こえていましたが、今年は5月半ばになっても囀りを聞くことが出来ませんでした。
顔見知りの地元の方も毎日散歩していても全く聞こえないと言っていました。
去年、繁殖数が少なかったか、越冬地の環境が良くなかったか、日本には来ているがここの環境が気に入らなくなったか、もっといい環境の場所を見つけたか。
いずれにしても見れないのは寂しいです。
サンコウチョウが来ていなくても、キビタキやオオルリは来ているので、先日もキビタキを探しに行ってきました。
オオルリがいる山には何故かキビタキがいないし、去年キビタキのいい写真が撮れたので行ってみました。
山といっても標高数十メートルできちんと手入れをしていれば里山といったところでしょうか。
まぁ下草を刈ったり、針葉樹の枝払いなどしてあったら、サンコウチョウやキビタキが集まって来るか微妙なので、このままでいて欲しいですが。
キビタキとアオゲラかアカゲラの囀りを頼りに山に入ります。
この辺は去年、一昨年とサンコウチョウを探して結構歩いたので、何処にいそうぐらいの予想はできます。
今日はこの辺を歩き廻るつもりでいるので、サブ機の小さいカメラを持って出発です。
山に入ろうと農道を歩いていると、頭上が騒がしいので見てみると
ノスリ(右)がハシブトガラス(左)にからまれていました。
ブトさんも子育てをしている時期なので警戒心が強くなているのでしょう。
山に入ってすぐに、何か頭上を横切りました。感覚的にキジバトかと思ったのですが、
ホトトギスでした。
撮ってる最中はホトトギスなのか、ツツドリなのか判別できなかったのですが、後日、顔見知りの地元の方が「家の畑の裏山でホトトギス鳴いてるよ。」と言っていたのと、囀りが聞こえたのでホトトギスだと分かりました。
ホトトギスの方が若干大きいとか、お腹の縞模様の太さが違うとか見分け方があるようですが、難しいです。囀りを聞けばすぐに分かるのですが。
ホトトギスを撮っている時からアオゲラかアカゲラの囀りとドラミングが聞こえていたので探してみると、
アオゲラでした。
アオとアカを囀りで判断できる方もいるようですが、私はまだまだ修行が足りないので姿を見るまで同定できません。
キビタキが囀っている木の付近で探してみると大分上で囀っています。縄張り主張とメスを呼ぶためでしょうね。
こんな時は下りてくるのは稀です。
なのでもう少し登るかと歩き出したら「ギッギッ」と地鳴きが。
サンコウチョウの地鳴きです。
いないと思っていたのでこれは嬉しかったです。
すかさずしゃがんで待っていると・・・
サンコウチョウです。
繁殖期のオスは長い尾羽が特徴です。
去年の写真ですが、このぐらいあります。
なので、撮っていてメスかと思ったのですが、よく見るとちょっとだけ尾羽が伸びています。数センチといったところでしょうか。
調べてみると若いオスの尾羽は短いらしく、体長より長くなるのは概ね3年目以降みたいです。
この個体もしかしたら去年ここで生まれた個体では?
メスも近くにいてイチャついているのでつがいのようです。
ホオノキにいると画になります。
ここまでがサブ機材です。
急遽、一度クルマに戻りメイン機材に変更しました。
まだいちゃついています。
この夫妻ここが気に入っているようです。
ん?
オスもこの枝好きなんだね。イチャついてるのもこの枝廻りだなぁ・・・
よく見ていると足元に木の皮のような物を交代で運んでいます。
巣作りです!!
最初のメスの写真と比べて明らかに脚元の枝の股に巣材を集めています。
みるみる大きくなって、昼前にはこのサイズに。
夫婦協力して文字通り愛の巣を作り上げていきます。
オスが形を整えている所にメスがやって来て、クモの巣を貼り付けています。
鳥友さんによるとあまりベタベタくっつかないクモの巣を選んで使用しているそうです。
飛んでるメスのバックに大きなクモの巣が。
飛びながらクモの巣を身体に巻き付けているようです。
今年はサンコウチョウを見るは難しいかと思っていたので嬉しかったです。
しかも巣作りを始める瞬間に立ち会えるなんて。
他の鳥でも出来ている巣を見つけてことは何度もありますが、1からの観察は初めてです。
出来れば巣立ちまで観察したいですね。
ただ、ホオノキの巣は去年外敵に襲われてダメになったので、あまりいい思い出がありません。
そしてもう一つ懸念材料が・・・
このペアのメス、囀ります。
動画の冒頭はキビタキの囀りですが、8秒ぐらいからの囀りはこのメスです。
サンコウチョウは稀にメスも囀るらしいのですが、その場合巣の付近で囀ることが多いらしく、外敵に巣の位置を教えているようなものなので、襲われる確率が高いみたいです。
ともあれ今年は、「尾羽の短いオスと囀るメス」の異色カップルを観察したいと思います。
帰り道農道を歩いていると、国鳥のキジが。
縄張り主張の母衣打ち(ほろうち)です。
そしてこの後、
どんどん近づいて来て、
数メートル脇を通過して隣の休耕田へ。
キジはなかなか警戒心強い印象なんだけどなぁ。
こうして見ると、鳥類が恐竜の子孫説に何の疑いも持ちません。笑
こんな恐竜「ジュラシックパーク」で見た気がする。笑
まぁこの辺は農作業の方が居るし人間は見慣れているのでしょう。
30分ぐらい観察していたら、
山の方に飛んでいきました。
正直キジが飛んでるところ初めて見たかも。笑
何かに驚いたり外敵が来て、走って逃げる所は見たことありますが、飛んでるところは見たこと無い気がします。
ミソサザイの観察もまだ続けたいし、サンコウチョウの巣も観察したいしで、忙しいなぁ。
これは仕事してる場合じゃなくなってきました。笑
0コメント