前回予告していましたが、雛の姿を見ることは出来ませんでした。
いやいやしかし、24日10時少し前に、サンコウチョウの巣で雛が孵化しました。
週末に行けるか分からなかったので、次に行けるのはそこそこ大きくなってからかな?と思っていましたが、無理やり時間を作りました。
なぜ時間が分かるかというと、その日は7時から観察をはじめて、朝のうちは普通に抱卵してしていましたが、その時間を境にオスメス供に巣に戻る時に餌を持ってくるよになったからです。
まさに観察中に孵化したのです。これは初めての経験です。
その日は14時頃までいましたが、その時間までに孵化したのは1羽だと思います。
抱卵交代で餌を持ってきても、孵化を促す行動をしていたからです。
この孵化を促す行動というのは私の予想だったのですが、25日にはおそらく全ての雛が孵化していて、これをしなくなったので正しかったのかなと思います。
これで抱雛期(ほうようき)に入ったと思います。
あまり一般には知られていませんが、孵化直後の雛は体温調節が上手くできなかったり、身体も出来ていないので気温や餌の状況などで変わるらしいですが、2~3日から4~5日は抱卵のように親鳥が巣に覆いかぶさって雛たちを守ります。
これをしなくなる頃には餌をもらう時に雛の姿が見えるようになります。
夫妻も観察していた私も、2回目の一安心です。
1度目は抱卵が始まった時です。
この後もう一度安心させてほしい最大のイベントが待っていますが。
サンコウチョウは巣の所に雌雄でいるのを他の鳥よりよく見掛けますが、それでもこのペアはよく2羽でいます。
オスが小さい餌を咥えています。
まだ小さい羽虫のようですが、巣立ち間際の頃にはイトトンボやジョロウグモなどのかなり大きな昆虫を与えるようになります。
こちらはメスが餌を与えているところです。
まだ小さいので雛の姿は見えませんが、2~3日もすれば餌をもらう時に姿が見えるようになるはずです。
このペア、私が見ている限りオスの抱卵時間がメスの半分以下だったのでとても心配だったのですが、取り敢えず良かったです。
動画を観てみるとまだ雛が上手く食べられなようです。
鳥は、生まれてすぐに口を開ける様にはなるが、食べることは少し訓練がいると何か読んだことがあります。
そして雛が孵ると卵の殻を親は捨てに行きます。
今まで見たことはあっても撮れたことが無かったのですが、今回初めて撮影出来ました。
メスが暫く巣に頭を入れてゴソゴソやっているな思っていたら、殻を取りだしました。
この後、私の10メートル先のホオノキにとまり、多分そこで落としたと思うので探してみましたが見つかりませんでした。
そして鳥の巣の観察ではお馴染みの、雛の糞の処理です。
嘴の先のちょっとした物が生後1日の雛の糞です。
これはオスが雛の糞を食べた所なのですが、雛が成長し糞が成鳥レベルの大きさになると咥えて運び捨てますが、雛の糞が小さいうちは食べてしまうようです。
昨日はとても暑く、夫妻も巣で口を開けていました。
メスの口の中を今回初めて見ましたが、アイリングや嘴と同じようにオスよりも色が薄いのですね。
去年はゲリラ豪雨の中、翼を広げて巣に覆いかぶさって雛を守るオスを撮影しましたが、暑いのも大変そうです。
オスの口内の鮮やかなキミドリを沢山見せてもらいました。
サンコウチョウは巣立ちまで8~12日と言われているので、7月1週目の後半か2週目前半かと思われます。
尾羽の短い若いオスも餌運びを頑張っています。
抱卵をあまりしなかったので、ちゃんと子育てできるか心配だったのですが、今の所、大丈夫そうです。
自分なりに考えたのですが、若いオスは初めての繁殖で、ペア探しから交尾、抱卵までは経験が無いので、本能とおそらく繁殖経験のあるメスの行動を参考に動いていたから、何かぎこちなかったのでは?
ですが雛が孵化し、餌運びになってそのぎこちなさを感じなくなったのは、孵化後親鳥が雛に何をするかは自分が雛として経験しているので出来たのではないかと思います。
研究者でもなんでもない素人が、巣を観察している中での想像でしかありませんが。
さあ今年のサンコウチョウ観察も佳境です。
無事に雛たちが巣立ちますように。
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