去年から、河川敷の土手の側の桜並木でツツドリを撮影しています。
ツツドリというのはカッコウのなかまで、鳥好きの間ではトケン類と呼ばれています。
トケンって何だ?と思われるでしょう。
ホトトギスを漢字で書くと「杜鵑」で音読みするとトケンで、ここからそう呼ぶようになったそうです。
日本で繁殖するトケン類は、カッコウ、ホトトギス、ツツドリ、ジュウイチで、カッコウとホトトギスは里山など、比較的都市部に近い所でも繁殖していて、ツツドリとジュウイチは山地で繁殖します。
そして、ツツドリとジュウイチは、8月下旬になると山から下りて来てサクラなどにいるケムシやイモムシを食べて渡りに耐えうる体作りに入ります。
繁殖中の山地では、托卵で撮影が難しいので、この時期が撮影のチャンスなのです。
去年の撮影記録を見るとここでの初撮影が9月1日なので、そろそろ来ているのではないかと思います。
今までの経験からツツドリは朝が遅いと思うので、小さいカメラを持って取り敢えず周囲を歩くことにしました。
周りはほぼほぼ田んぼです。
ここは2本の川の合流地点で、氾濫した時の為の安全地帯が広大なので、土手から川までは数百メートルあります。
こちらの河川敷は桜の季節には手入れをしているのでしょうが、今の時期は土手の葦原も、桜並木の下草も伸び放題で、ほとんど手を入れてないようです。
歩きながらオオヨシキリの囀りが聞こえていたのですが、撮影は出来ませんでした。
私の背丈より葦が伸びていて、そこから出て来なかったからです。
ホオジロはいいとこに出て来てくれました。
稲も頭を垂れ始めましたが、もうちょっとですね。
イナゴは悪さをしようとしているのでしょうか?笑
既に悪さをしていたスズメたちは私が近づくのを察知して、早々に電柱に避難しました。
普段、農家の方に怒られているのでしょう。笑
尾羽に白いアクセントのあるハシボソガラスがいました。
カラスはたまに白化個体が見つかりますね。
1時間程周囲を歩いて、桜並木に戻りました。
ざっとサクラを見て歩くと、葉が食べられているし、ケムシの繭が多数あるので餌は結構豊富そうです。
ただモズもいて、ケムシを食べるので量的にどうなんでしょうね。
モズは留鳥で、ツツドリは渡り鳥、モズからしたら「他所もんのせいで食い物が減るわ!」って思いでしょうか。笑
8時過ぎになりツツドリが居ればそろそろ動き出す時間です。
サクラの木の陰で座って潜んでいると、「バサバサッ」と2羽の何かが飛んできました。
下手な飛び方(笑)と大きさからコジュケイかと思っていたら、
キジでした。
サイズ的にコジュケイかと思っていたのですが、若のようです。
メスのような気がしますが、この時期だと確信は持てません。
もう1羽は、うんうん若のオスですね。
まだまだ幼鳥の色ですが、肉垂も出て来ているし、緑色の羽根も混ざって来ています。
この状態は初めて見ました。
しばらくするとツツドリがやって来ました。
まだ下りて来て間もないのか、警戒心が強く、接近に失敗しました。
私の予想よりツツドリの警戒距離が遠かったようです。
何度も繰り返してしまうと危険な場所と認識させてしまうので、気を付けて撮影しました。
ほっといても1週間もすれば慣れてきて、去年は10メートル程の距離からの撮影も許してくれましたし、9月後半、遅ければ10月頭までいるので、焦る必要はありません。
青型です。
先程の失敗があるので、座ると頭を越す下草に隠れて、あまり接近せずに撮影します。
ツツドリは基本雌雄この色(青型)ですが、メスの中には赤褐色(赤型)になる者がいます。
少し離れた所にこちらより少ない桜並木があって、そちらとこちらを行き来しているようです。
去年と同じパターンです。
向こうに行った時にとまる木も特定出来ました。そして、青型は2羽確認できました。
昼近くになって飛んで来た個体が・・・
赤型でした。
正面からだと分かり難いのですが、顔の近くまで縞模様があります。
ケムシを食べてご満悦。
食べているのは、
【閲覧注意】【ケムシ注意】
モンクロシャチホコと云う蛾の幼虫らしいです。
食べ終えて向こうに飛び出してくれたので、赤型の特徴が見えました。
青型2赤型1で、3羽はいるようです。
この子去年いたかなぁ?
耳がカットされているので、いわゆる地域ネコらしいですね。
個人的に地域ネコについては色々思う所があるのですが、動物は好きなのでこんな愛らしい姿を見たら撮ってしまいます。
来週早々また行って、今度はメインのカメラで撮影したいと思います。
0コメント