今回はサシバとハチクマの簡単な紹介と写真を載せようと思います。
右側の白っぽいのがハチクマで、左側がサシバです。
サシバの方がやや上空(遠い)にいますが、実際もハチクマの方が少し大きいです。
まずはサシバから。
サシバは4月頃に繁殖の為に渡ってきます。
渡り鳥の世界では繁殖地がホームなので、おかえりなさい。ですね。
いかにも猛禽類という顔つきですが、キジバトより大きくて、ハシブトガラスより小さいといったサイズです。
食料も主にヘビ、トカゲ、カエルなどの爬虫類や、バッタなどのこんちゅうが主で、ごく稀にネズミや小さい鳥なども食べるようです。
調べると、一応1000メートル以上の高地で営巣するとありますが、関東や関東北部の山あいの田んぼ、いわゆる谷戸などでも繁殖しているようです。
基本は高地の谷戸が繁殖に適しているようです。
サシバの雌雄の見分けは一番簡単なのは、白っぽい眉班があるか無いかです。
なので1枚目の写真はメスです。
この写真では分かりにくいですが、こちらは眉班の無いオスです。
ただ渡りをするこの時期は、当然今年生まれの若鳥もいる訳で、若いと眉班が目立ちませんし、個体によって濃い薄いもあります。
サシバやハチクマは羽根色が、淡色型、中間型、暗色型とあり、知らなければ違う種だと勘違いしそうです。
1枚目は淡色型、2、3枚目は中間型です。
こちらは暗色型。
暗色型が一番少ないようなのですが、白樺峠に1日居ればだいたい遭遇出来ます。
続いてハチクマ。
ハチクマも日本で繁殖するので、日本がホームです。
サシバよりは大きいですが、それでもハシブトガラスと同じぐらいです。
名前の由来は「クマタカに似たハチを食べるタカ」からです。
腹打ちのこの角度で撮ると、サシバとの判別が難しいのですが、初列風切り羽根の先端の長く目立つ所が、5枚ならサシバ、6枚ならハチクマで、判別できます。
ただ欠損することもあるし、個体差で5、6枚目が極端に短いこともあるので、撮った角度によって悩むこともあります。
ハチクマのメス。
虹彩に黄色がみえるのでメスかなと。
オスは目が黒く見えます。
光の加減では赤っぽくも見えるのですが。
中間型。もしくは今年生まれの暗色型の幼鳥かもしれません。
幼鳥は色が薄く、羽根が綺麗に生えそろっています。
こちらの個体は羽根の根元がゴッソリと欠損しています。
何度か数千キロの渡りをしていれば、どこかしら傷つくのでしょう。
越冬地や渡り途中、繁殖地で他の鳥と争ったのでしょうか。
調べた訳ではないので個人的な意見ですが、渡り鳥が繁殖地で、仲間同士で生き死にを掛けた争いをすると思えないのです。
個人的に「サシバ面」と呼んでいるハチクマです。
たまにサシバに似た顔したハチクマや、サシバに似た顔したハチクマがいるんですよね。
現地では旋回したり、背打ちが見えて、「サシバだ。ハチクマだ。」と思っても撮った写真だと分かり難いんですよね。
その写真をもとに悩んで悩んで、ネットや図鑑で調べ廻るのも楽しいのですが。
暗色型オスの幼鳥。
今回一番近くで撮れた個体。
歴代いち近くで撮れました。
人でいう喉の辺りが膨らんでいますが、これはほとんどの鳥類にある、素嚢(そのう)という器官です。
胃に入りきらない食物を貯蔵しています。
ここが膨らんでいるということは、飛ぶ前にたらふくハチの幼虫や蛹を食べたのでしょう。
タカ見広場で今年初めてタカ見に来たという人に、あれこれ講釈垂れている自称「数十年通ってサシバとハチクマを撮ってる野鳥カメラマン」が、しきりに「今年は全体数が少ない」と言っていましたが、タカの渡りを研究しているグループがカウントした渡り数を見ると、サシバが去年10000羽ほど、今年が6300羽、ハチクマが去年2700羽、今年1800羽で減ったように見えますが、過去のデータを見るとサシバが10000羽をきっている年などいくらでもあります。
因みにサシバとハチクマがここを通るのは、ほぼ9月中で、10月は数十羽程度です。
10月以降はノスリとツミの移動がメインになります。
2003年からのデータが全世界から自由に閲覧できるようになっているんですがね。笑
自分の脳内で勝手に思い込んでいるのはいいのですが・・・・・
まぁこの人、「ノスリも東南アジアまで行くんだよ。」などとも言っていたので、そういう人なんでしょうね。笑
タカ見広場には沢山の野鳥カメラマンが集まるので、こんな輩が・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・沢山います。笑
サシバと飛行機雲。
ちょっとした憤りなどもこういう光景見たら吹き飛んでしまいますが。笑
始めて行った時に偶然、月とハチクマをワンショットで撮れたことがあって、その時の写真は露出もピントも酷い物なので、ちゃんと撮りたいと毎年狙っているのですが、なかなかうまくいきません。
来年こそは。笑
次回はタカ以外のここで見られる鳥達です。
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