10月に入り秋の長雨に悩まされていましたが、やっと晴れが多い天気になってきました。
こちらの沼は長い方で1300メートルあります。
春から夏の間は近辺の農業用水として使用しているため、水をたたえているのですが、10月頃になるとためなくなるので干潟が出来ます。
すると餌を求めてサギ類やシギ類チドリ類が餌を求めてやって来ます。
この日はウォーキングを兼ねて様子見のつもりで小さいカメラを持って歩き始めたのですが、すぐにセイタカシギがいたので一度クルマに戻り、本気モード仕様で出直しました。笑
セイタカシギ。
足の長い美しいシギ類です。
頭頂から脚先までで40~50センチぐらいでしょうか。
歩きながら足先で餌を探し、ここまで水に頭を入れて水生昆虫やゴカイ、小さめのエビ、カニなどを獲ります。
因みに脚の曲がっている部分は人でいう膝ではなくて足首です。
膝だと逆に曲がっているように見えますが、足首なので正解です。足に裏が長いですね。笑
近くにオグロシギがいました。
シギ類は夏羽に特徴があって冬羽はどの種も似通った色になる傾向があるので、この時期の種の同定は難しいです。
シギ類が好きで年中見ている方でも間違うことがあるそうです。
このオグロシギも最初はツルシギかどちらか判別がつかなかったです。
とても良く似ていて、ツルシギの場合脚がオレンジというか赤っぽいのですが、泥で汚れている場合もありますから。
セイタカシギは国内での移動または留鳥なのですが、オグロシギはユーラシア大陸の中部から北部で繁殖し、日本を飛び越してアフリカ、インド、オーストラリアで越冬します。
日本には一時的に立ち寄る旅鳥です。
食性はセイタカシギとほぼ一緒です。
この沼ではたまに先に進まずにここで越冬してしまうシギ類もいます。
セイタカシギの方が優雅に見えますが、色のせいでしょうか。笑
アオアシシギ。
やはり旅鳥です。毎年必ずと言っていいほど見掛けます。
白っぽいので判別しやすいです。
あと、脚が黄色なのでそれも判別しやすいところです。
ここにもコガモが到着していました。
オスがまだエクリプス(繁殖期を過ぎた後、一時的に雌のような地味な羽色になる)のままでした。
ヒドリガモも。
ヒドリガモのオスはエクリプスから本来のオスの羽根色になっている者もいました。
この写真でいうと、先頭と、真ん中の2羽並んでる上側がオスですね。
ハシビロガモも来ていました。
右がオス左がメスです。
こちらもオスはエクリプスの状態です。全体に黒っぽいです。
あとひと月もすればこんな色になります。
コチドリ。
本州、四国、九州で繁殖し(夏鳥)、西日本以南の暖地では少数が越冬し(留鳥)、本州、四国、九州にいた個体が南西諸島で越冬するのでそちらでは冬鳥。というよく分からない感じですが、だいたい1年中日本のどっかにいるよということです。笑
関東でも冬に見ることもあれば、夏に見ることもあります。
越冬地に移動する個体と、しない個体がいるとうことですね。
野鳥好きは、シギ類とチドリ類をまとめてシギチと呼んでいます。
脚をブルブル震わせて、泥の中のゴカイや小昆虫を泥の上に移動させて食べているそうです。
イカルチドリ。
国内で移動する者もいる様ですが、ほぼ留鳥と言っていいのではないでしょうか。
コチドリと似ていますが、それはコチドリの冬羽がイカルチドリに似ているのです。
黄色のアイリングが目立っているかどうかで判別できます。
まぁ個体差もあるので一概には言えませんが・・・
オジロトウネン。
スズメぐらいの大きさです。
日本には一時的に滞在して、ユーラシア大陸北部からインド、東南アジアまで渡ります。
少数ですが、日本で越冬する個体もいる様です。
気候変動で日本の冬の気温が上がったままだと日本で越冬するシギチが増えるかもしれませんね。
ここでは毎年姿を見れます。
トウネン。
こちらもスズメぐらいの大きさで、繁殖地はアラスカやシベリアのツンドラ地帯で、越冬地はなんとオーストラリアやニュージーランドという長距離の渡りをします。
トウネンとオジロトウネンは一緒に渡ってくることが多いようです。その方が群れを大きくでき、外敵に襲われた時に生存率が高くなるからでしょうか。
トウネンも少数日本で越冬する個体がいます。
トウネンは嘴で泥を突いていますね。コチドリの脚ブルブルと同じ効果を狙っているのでしょうか。
動画の最初、後ろの方でコチドリも同じ動きをしているので、干潟でゴカイなどを食べる鳥の間では定番の動きなのかもしれません。
シギチの様な顔して干潟を歩いていますが(笑)、お馴染みのハクセキレイです。
毎年ハクセキレイとスズメが、私が使っているガソリンスタンドの屋根で繁殖しています。笑
そこは24時間営業で、夜に明りに集まった虫が豊富にいますし、洗車機が始終動いているので水にも困りません。
そして何より四つ足動物はもちろん、カラスやオオタカなどの肉食の鳥類も近づきません。
人間を利用し、繁殖率と生存率を上げているのですね。
コサギがメチャメチャ近くに来ました。
この時私は、格子状の柵の後ろでしゃがんでいたのですが、気にせずぐんぐん寄ってきました。
野鳥とはヒト型が分からないような服装をして、しゃがむだけで距離を縮めることができます。
更に格子状だろうが、網目状だろうが、野鳥との間に何か一枚あるとさらに近づけます。
この後さらにピントが合わない距離まで近づいてきて狩りをしていました。
旅鳥のシギチ類までやってきたので、完全に冬突入です。
これから忙しくなるなぁ。笑
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