広大な葦原

とある河川敷の広大な葦原に行ってきました。

ここは一昨年コミミズクを撮った場所で、去年ベニマシコを撮った場所です。

昭和50年代に、市の都市計画として311ヘクタールの運動公園が計画されて、現在182ヘクタールがテニスコート、野球場、サッカー場、パークゴルフ場、ゴルフ場、駐車場などとして稼働しています。

1ヘクタールがよく分からなかったので、調べてみると、1万平方メートル、3000坪らしいです。

残り129ヘクタールはどうなっているかというと、野鳥、昆虫、小動物の楽園です。笑

部分的に葦を刈るなどメンテナンスはしている様ですが、ただ葦原があるだけです。

バブル崩壊やリーマンショック、コロナ禍などで残りの計画が頓挫したのではないでしょうか。

近くの方たちも葦原があるだけなので、あまり来ません。

犬の散歩(デカい犬。笑)や馬の散歩(笑)の方が主です。

ただ、年に一度秋の花火大会の日は市に多大な貢献をします。

一度停めたら時間関係なしに1台2000円という暴利な金額の駐車場になります。笑

野鳥カメラマンもあまり来ません。敷地が広大なので自分で探さなくてはいけないからです。

今の大多数の野鳥カメラマンは、現場で知り合った人と連絡先交換して情報を得て、いる場所に行って撮っている人が殆どですから。

あっそうだ、たまに消防庁が訓練に使っています。

計算してみると、ここにうちの敷地が7740個入るみたいです。笑

広大過ぎてよく分かりません。



先週と今週に行って、最初の日は、

7時でこの気温。笑

水たまりは当然凍ります。

河川敷で周りに何もないし、ここの所昼間は晴天なので放射冷却で気温が下がっているのでしょう。

この日昼前には12度まで上がったので、5時間で20度の寒暖差です。笑

ですが、乾燥していて天気がいいので早朝は月が綺麗です。

日が昇り、一番の早起きは、

アトリです。

アトリは渡り鳥で、日本に来る個体はシベリアで繁殖した個体のようです。

越冬地では植物食メインの雑食です。

ここではアキニレの実を好んで食べています。

これです。

真ん中が少し膨らんでいてここに実が入っていますが、この膨らんでいる更に中に小さな実があるので、大きさの割に食べる所は少ないようで、群れが来ると30分は食べています。

アトリは沢山撮ったので別ページにしたいと思います。



アキニレにはカワラヒワ(留鳥)、ベニマシコ(渡り鳥)などのアトリ科の鳥が集まって来ています。

シジュウカラもたまにきますが、好んで食べているようではありません。

ベニマシコです。こちらはオス。

こちらはメスです。

鳥類に多い、オスの色が派手なタイプです。

2歳ぐらいから色が鮮やかなピンク色になるようです。

ベニマシコはセイタカワダチソウの実など、草の実の方が好きみたいです。

手でばらしてみましたが、これも食べられるところは少ないです。

冬の鳥達が始終何かを食べているのはそういう理由かもしれません。

カワラヒワに混ざって地面に落ちている草の実や種を食べています。(左端)

ベニマシコはイネ科やタデ科の草の実が、カワラヒワは繁殖期はひまわりの種や草の種子が好きらしく、たまにアキニレにも来ますが、それらが無くならないと本格的にアキニレを食べには来ないようです。

アキニレに本格的に来るようになるのは来月半ばあたりでしょうか。



お馴染みのアオジ(渡り鳥)もいます。

アキニレの近くに、セイタカワダチソウやその他の草の藪があり、その中にいます。

藪の中で小昆虫や落ちた草の種子などを食べているので滅多に出てきません。

たまに藪から藪に移動する時ぐらいでしょうか。



ホオジロ(留鳥)。

非繁殖期はアオジと同じように地面に落ちた種子を食べます。

繁殖期には小昆虫やミミズ、ケムシなど動物食が多いようです。

アオジもホオジロ科なのですが、性格はずいぶん違うようで、繁殖期には高い木の上でよく囀っていますし、冬でもあまり囀りはしませんが、木の上で様子を伺っています。




先程、ここでは広大な敷地の中で鳥を探さないといけないと書きましたが、実はそれ程難しくなく、冬は野鳥の餌となる動く昆虫はいないので、餌になるのは動かない植物になります。

セイタカワダチソウなどの実を付けている草や、アキニレなどの実を付けている木を探せばいいだけです。

広大な敷地ですが、アキニレの木があるのはここ以外に数本です。

ここ以外のアキニレは周りの葦が刈られていて隠れる場所がありません。

それに、ここは人が入っていけない葦原の奥(葦はとても硬くかき分けながら進むのはけっこうしんどい。)にカモやサギ類も集まるほどの大きさの池があります。(しんどい思いして確認しました。笑)

隠れる場所があり、水場があり、餌があるといえば鳥達が集まるのは当然ですね。

私は、野鳥撮影を始めてから、植物、昆虫、魚類についても詳しくなってしましました。笑

野鳥がそこにいる理由の一番大きな要因は食物だからです。

越冬するにも、繁殖するにも食物調達が容易なことが重要です。

もちろん、安全性なども重要ですが。



いやぁ楽しいです。笑






zio's 探鳥とモノ作り

レザークラフト中心に、ハンドメイドが好きで、鳥メインで他に花、昆虫の写真を撮るのが好きです

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