サシバ観察 3

何度目かの止り木での観察です。

今までは梅雨ということもあり曇り空での撮影でしたが、この日は朝からやや雲は出ていますが晴天です。

駐車場に着いて食事をしていると、

キセキレイのメスが餌を持ってトイレの屋根に。

6月2日のブログで巣立ちの動画などを投稿しましたが、同じ巣で2番子(シーズン2度目の繁殖)が餌やりするぐらに育っていました。

最近はこの近辺には来ていますが、この駐車場に停めていなかったので、気付きませんでした。

2日に最後の雛が巣立って、29日の時点で孵化しているということは、1番子に餌を与えながら次の子作りしていたのではないでしょうか。

キセキレイは抱卵期間、巣立ちまでともにほぼ2週間ぐらいなので、過密スケジュールだとは思いますが、計算は合います。笑


更に駐車場の近くにモズの幼鳥がいました。

親離れはしていそうですが、目の周りのオスの特徴と、身体にはメスの特徴のうろこ状の模様があり、羽根がモフモフなので、幼鳥だと思います。


止り木側に着くと、

今度はキセキレイの幼鳥が。

こちらには別のキセキレイの成鳥がいるので、駐車場の夫妻の子ではないと思います。


これまでの観察は朝に雨が降っていたり、霧などでモヤっていたりで、サシバが現れたのは9時や10時頃です。

まず現れた猛禽類はノスリでした。

止り木がある山の西側はノスリの縄張り(営巣中)だと思うのですが、この個体は少し越えて北西から北側に来ています。

サシバが気付けば飛び出してくるでしょう。

後ほどこの個体が魅せてくれます。


晴天での観察は初めてだったのですが、早めにくるのでは?と思い7時には止り木付近に行きました。

すぐに何かが停まったのでカメラを向けると・・・


ハシブトガラスでした。笑

ですが、30分後には、

本命のサシバが現れました。

以前止り木はモミの木と書きましたが、ヒノキのような気がします。

数分で森の中に入ってしまいましたが、

30分程したら近くの別の木へ。

撮影場所からはこちらの方が近いのです。

この時は森の中を飛んでこの木に来ました。

何度か左側にいたのに右の方から現れたり、山頂付近に入ったのに気付いたら止り木にいたりということがあったのですが、これですね。

サシバは森の中を移動することが普通なようです。

オオタカやノスリなどが森中を移動しているのを見たことはありますが、餌を狩る時、敵から逃げている時など稀だという印象なので、普通に移動手段として森中を飛ぶというのに驚きました。

おぉ!こちらに向かっての飛び出し!

この後、東に飛び去ってしまいました。

ですが1時間弱で戻ってきました。

この時は囀りながら戻ってきたので、止り木のてっぺんにピントを置きピン(予め決まった場所にピントを合わせておく)して飛び付きを撮影しました。

はぁ~カッコイイ!

私は飛び付きが大好きなんですよ。

高速で飛んできて停まる直前に減速してふわりと停まる、一連の動作がとても美しく見えます。

止り木でも囀っているなぁと思っていたら、止り木の後ろからもう一羽のサシバが飛び出して来て一気に上空へ。

この個体の飛び出しが撮りたくて、もう1羽は目で追うだけでしたが、「いい加減に起きなさい。」と促していたんですかね。笑

この後この個体は低空を飛んでくれました。

上空20メートル以内なので眼の色まではっきり分かります。

やはり青空だと映えますね。

なんて美しい。

自宅から1時間程の所にいたなんて・・・・・


この後、私にとっては夢のような出来事が。笑

上昇しながら、自分の縄張りに侵入してきたものを見付けて、すかさず追い払いに行きます。

先程のノスリがまた現れて、領空侵犯をしているようです。

右がサシバ、左がノスリです。

ノスリが大分大きく見えますが、サシバがこちらから見て奥にいるのでそう見えるだけです。

やや大きいぐらいです。

左がサシバ、右がノスリです。

サシバは常に上を取っていて戦いを有利に進めているように見えました。

どちらも爪を出して臨戦態勢です。

上がサシバ、下がノスリです。

上にいるサシバに対して、ノスリは逆立ちするように爪を向けます。

上にいれば爪を向けるだけですが、下だとこのように無理な体制をすることになります。

こんな体勢では飛翔能力も落ちますし、姿勢を戻す時に相手が見えなくなりますから下にいると不利です。

白っぽく見えているのがノスリで、ノスリの陰にサシバがいます。

身体同士が当たっているように見えました。

これが効いたのか、ノスリは飛び去ってしまいました。

今まで、トビ対トビ、オオタカ対カラス、ハヤブサ対チョウゲンボウなど見たことがありますが、殆ど上を取った方が勝っています。

ノスリの飛翔能力が低いとは思いませんが、年に2度一日平均480km、12時間飛び続けて数千キロの旅をし、何処へ行っても余所者で、留鳥から攻撃の的にされる渡り鳥はくぐって来ている修羅場の数が違います。

この後サシバは2羽で北西に飛び去り昼を過ぎても戻って来ませんでした。

代わりと言っては何ですが、アナグマさんが。

水路を通ってきたのか、全身びしょ濡れ。笑

チラッと見たことはありましたが、こんなに近くで見たのは初めてだし撮ったのも初めてです。

メッチャ可愛い。



今までサシバについて詳しく調べたことが無く、調べようと思ったら、渡りに関する同じような情報ばかりで、繁殖地での生態を調べるのに苦労しました。

たまたま2013年の環境省自然環境局野生生物課の「サシバの保護の進めかた」という報告書を見つけて、これがとても参考になりました。


今日までに、私と鳥友さんが観察していて分かったことは(予想含む)、

1・この山をつがいが縄張りにしている。

2・止り木の裏の谷がつがいのねぐら。(オスもメスもそこから出てくる。)

3・朝まずオスが止り木に停まる。

4・今現在営巣はしていない?。(巣があり雛がいるなら餌運びをするはず。餌を運んでいる所を見たのは私1度、鳥友さん1度。)

5・東に1羽で飛んだ時には数十分から1時間程で止り木に戻る。(営巣中の行動範囲が半径500メートルで、東側の山までそのぐらい。)

6・北よりの北西方向に飛んで山を越えた時は恐らく夕方まで戻らない。(餌場か?でもそちら方面は山越えてサシバが餌場にする水田まで1キロメートルちょいある。)


私の想像では、朝2羽でねぐらを出て餌場に行き、1日の大半を餌場で過ごし、夕方ねぐらに戻るのではないかと思っています。

まさか、ねぐらと巣が違う場所で通ってるなんてことは・・・・・

ないよなぁ・・・

まだ雛が巣立っていなくて、森を抜けて移動して給餌している可能性もあります。

7月上旬の巣立ちも結構多いようなので。

なので、週明けからはサシバの餌場、日中の生息場所探しをしたいと思っています。

zio's 探鳥とモノ作り

レザークラフト中心に、ハンドメイドが好きで、鳥メインで他に花、昆虫の写真を撮るのが好きです

0コメント

  • 1000 / 1000