あたりまえがうれしい

少し前にトモエガモがいた湖に行ってきました。

ここは小さな湖と里山が一緒になったような場所なんですが、里山部分の殆どの場所で木の剪定と折れたりしている枝の伐採、草刈りを行っていて残念ながら里山には入れませんでした。

なので、ゆっくりと湖の周遊路で鳥見することにしました。


コガモのオスはすっかり冬羽になっていました。

冬羽というか繁殖終わるまでこの色なので繁殖羽でしょうか。

この写真は以前撮ったものですが、赤い矢印がオスでそれ以外はメスです。

先頭の個体の顔にはうっすらかおに緑の模様が出始めています。

カモ類はオスが派手な色でメスが地味という種が多いです。

そして、コガモに限らず殆どのカモ類のオスは、繁殖後にメスと同じような地味な色の羽色になります(エクリプスと言います)。

派手な色は言わば婚姻色で、繁殖が終わり、メスに気に入られる必要がなく、地味な色の方が外敵に見つかりにくいからではないかと言われています。



ここの湖に今一番多いのがマガモです。

既にメスへのアタックを始めている個体もいるし、ペアになっている個体もいます。

あまり知られていませんが、渡りをするカモ類は(国内移動組含め)越冬地でペアを決めて、一緒に繁殖地に渡り、繁殖するようです。

越冬地でオスの羽色が戻るのもその証拠なのでは?と言われています。

繁殖地に戻ってから相手を探すなら、越冬地では目立たない色でいた方が生存率高いですよね。

因みにマガモのオスはエクリプスになりません。

・・・・・と思います。(私が見たこと無いだけかもしれないので自信はありませんが)



常連はマガモ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、カワウなどですが、この日はキンクロハジロがいました。

この個体はメスですね。

2020年にここで撮ったオスです。

似通った色味ですがやはり派手ですね。

前回いたトモエガモはいませんでした。

この辺は田畑が多く、近くに溜め池や沼が多数あるので、カモたちは、越冬中はあちこち移動しています。



カイツブリも追いかけっこを。

求愛ディスプレーは巣や水上でダンスを踊るので、これは違うと思うのですが、季節問わずよくやってます。



遊歩道にはジョウビタキのメスが。(通称ジョビ子さん)

だいぶここに慣れてきたようで、20メートル以内に入れてくれるようになりました。

ピラカンサの実が食べごろの様で、ジョビ子さん以外にもメジロ、ヒヨドリ、ツグミが食べに来ていました。



ツグミも渡って来て1カ月以上になるので距離を詰めることが出来るようになってきました。

ツグミの場合、殆どここから動かないのでピラカンサの木を塒にしているのかもしれません笑

ツグミは雑食なので越冬中は地面で枯葉をひっくり返して小さな虫やミミズ、幼虫などを食べているイメージが強いです。

ピラカンサも好きみたいですね。

ツグミは一口で丸飲みです。



メジロはツグミと違い突いて食べていました。

ジョウビタキは丸飲みなので、そうサイズの違わないメジロも飲めると思うのですが、この違いはなんでしょう?



久々にちゃんとエナガを撮ることが出来ました。

留鳥で都市部の公園などでも見掛けますが、木の高所にいるか、低い所でもとにかくジッとしていることが無いので、きちんと撮るのが難しい鳥です。

今回は10羽程の群れでそこそこ長い時間、低い木にいてくれたので撮ることが出来ました。



里山にいつもより多くの人が出入りしていて、チェーンソウの音などもしているからか、アオジが群れで遊歩道付近に来ています。

こちらはオスで、小さいミミズを捕まえたようです。

アオジは雑食で、越冬中は地面に落ちた種子や小さな虫、ミミズなどを食べています。

こちらはメスです。

オスは緑味が強く、メスは黄色味が強いです。

アオジは大陸から渡ってくるのもいれば、北海道や東北からの移動組もいるので、ここで越冬するのがどちらかは分かりません。

冬鳥(冬に見掛ける鳥)ですが、渡り鳥(主に国外へ大海を越えての移動または大陸内での長距離移動)か、漂鳥(国内で季節よって高地と低地、暖地と寒地のように生息地を変える鳥)かは分かりません。

私は公園やそれ以外でも、歩いていてドングリやクリなどを見掛けると必ず踏みつぶします笑

小鳥にはドングリなどの殻を破る術がないので、割ってあげるといい餌になります。

これだけ書くといい人のようですが、それを食べに来た鳥達を撮影するのです笑



鳥見をしていると小鳥たちがザワザワしたり、いきなり飛び去ったりすることがあります。

そんな時は・・・

上空に猛禽類がいます。

オオタカ。

この辺にはオオタカによく似たハイタカもいますが、これは多分オオタカです。





去年は何故かここでの鳥の越冬数が少なかったようで、ジョウビタキ、ツグミ、アオジなどをほとんど見ませんでした。

ですので、今年はちょっと安心しました。

野鳥カメラマンがそれほど気にも留めない鳥達が、当たり前のように来ているというのはとても大事だと思います。

繁殖地にも越冬地にも大きな環境の変化が無かったということですから。

私は鳥達は以外とタフだと思っていて、数組のペアが繁殖している沼が無くなったとしても、それぐらいなら他を探すだろうと思います。

大きな環境の変化というのはロシアのアラル海が消滅するぐらいの規模の事です。

それだとそこで繁殖、越冬していた鳥が全くいなくなるということですから。



ともあれ今年は来てくれて良かったと思います。




zio's 探鳥とモノ作り

レザークラフト中心に、ハンドメイドが好きで、鳥メインで他に花、昆虫の写真を撮るのが好きです

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