少し遠出

自宅からクルマで2時間ほどの、日本で2番目に大きい湖に行って来ました。

諏訪湖と違いお目当てはカモ類ではありません。

前回撮影した諏訪湖のポイントは、ワカサギ釣りのポイントでもあり、カモ類が集まっていたのは水門を挟んだ下流です。水門には魚道もあり諏訪湖から出てきたワカサギを求めて魚を食べるカモ類が集まっているのです。

こちらは広すぎてカモ類がいても遠いし、逃げる所はいくらでもあるしです。笑

目的はユーラシア大陸北部で繁殖し、日本などで越冬するチュウヒという猛禽類です。

湖の周辺の葦原や田園地帯を狩場や塒にしています。

とても有名な塒があり、夕方に野鳥カメラマンが集まる場所があるのですが、一昨年の年末に、2カ所狩場と思われる所を見つけていたのでそちらに行くことにしました。


私は夜と朝のはざまが好きなので、どこへ行くにも現地に夜明け前に着くように出掛けます。

日が昇って1カ所目の田園地帯の狩場に行ってみると、カワラヒワやタシギ、サギ類などがいますがチュウヒは現れません。

オオタカとミサゴが頭上を通過するだけでした。

一昨年は2回行って2度現れたのですが・・・

次に干拓で作られた広大な葦原に行ってみることにしました。

ここも以前来た時にチュウヒが狩りをしていた場所です。

霞ヶ浦の水質浄化を目的に、富栄養化した堆積土の浚渫で出来た葦原のようです。

葦原に舗装された道路があり、クルマを停めてカメラを用意すると、

ユーラシア大陸の中から高緯度地域で繁殖しているオオジュリンが食事中でした。

ホオジロ科なので、ホオジロに似た色と模様で地味な感じですが、繁殖期のオスは顔の大部分が黒くなります。

雑食で種子なども食べるらしいですが、私のイメージは葦や植物の茎を剥いて中の虫を食べているイメージです。

30メートル程離れていたので時間を掛けて徐々に近づき、20メートルぐらいで撮ったのがこの写真です。

撮影しているとこれ以上近付いたらダメな距離が分かってくるので、20メートルぐらいで撮影していると・・・

1羽が目の前の葦に来ました。

距離は10メートル程です。遠くに感じられる方もいると思いますが、10歩ぐらいです。

最初はもう少し奥にいましたが、徐々に手前にも来てくれようになりました。

葦の黒っぽい部分に虫がいると知っているらしく、闇雲にどこでも剥くんじゃなく、そういう所を狙って剥いているようです。

硬い所を剥いて柔らい所をつついてほじくって、虫を食べていました。

この個体は至近距離(葦の皮を剥く音が聞こえるぐらい)で20分程採餌してくれたのでジックリ観察出来ました。

黒っぽいとこだけを剥くとかいうのは、この個体を観察していて分かったことで今までは知りませんでした。



何羽か単体のタゲリが飛んでいきますが、チュウヒは現れません。

しばらくすると地元ナンバーや近隣県ナンバーのカメラマンが数台来ました。

比較的珍しめのケアシノスリというノスリの仲間の目撃情報があったそうです。

もう少しオオジュリンを撮りたかったのですが、人が増えると鳥との距離が離れるので別の場所へ移動しました。



道路を走りながら葦が刈られている場所を見付けたのでそこで撮影の準備をしました。

チュウヒは肉食性で、魚類、両生類、爬虫類、鳥類やその卵、小型哺乳類等つまりお肉なら何でも食べるのですが(笑)、越冬地のここでは冬でも活動しているノネズミや、冬眠しない爬虫類などを食べているようで、葦原を低空飛行で獲物を探し、狩りますから葦が高く茂っていると探せません。

移動して数10分で現れました。

葦の向こうに見えました。

低空で飛んでいるので2メートルちょいある葦の陰になってしまっています。

しかし私の目の前辺りが狩場になっているらしく、何度も上空に来てくれました。

オスメス2羽いるようでした。

こちらは頭が白っぽいのでメスです。

こちらは頭が茶褐色なのでオスですね。

こちらを見ていますが、3時間ぐらいの間に何度も来たので、ここにいることを許されていたらしいです。笑

遠くでカラスとやり合ってます。

カラスはホント相手選ばずに突っかかりますね。笑

トビに似ていますが、トビは旋回しながら上昇しますが、チュウヒはそういう飛び方はしませんし、

トビは尾羽の先端が直線的なのに対して、チュウヒは弧を描いているので分かります。

ここにはトビも数羽いるのでとても紛らわしいです。笑

こちらはトビです。

かなり遠くでトビがムクドリの群れに突撃したのは双眼鏡で見ていましたが、それがこの個体のようです。

よく見ると脚で掴んでますね。

「オッサン、これ獲れたよ。」と見せに来たのでしょうか?

いや、見たくないから。笑

この写真で見ると電線と同じか、下ぐらいの高度を飛んでいるのが分かります。

何度か遠くで地面に下りていましたが、獲物を獲ったかは不明です。

猛禽類の撮影の際、大抵人の方が低い所にいるのでお腹側(腹打ち)を撮ることは容易ですが、背中側(背打ち)はなかなか撮れません。

旋回する時ぐらいなのですが、トビなどしょっちゅう旋回している鳥ならチャンスも多いですが難しいです。

今回オスの方が近く、低い所で旋回してくれました。

模様もハッキリ写っていて嬉しかったです。




今回さらに狩場が絞り込めたので、また行きたいと思います。

ハイイロチュウヒにも再開したいですし。



zio's 探鳥とモノ作り

レザークラフト中心に、ハンドメイドが好きで、鳥メインで他に花、昆虫の写真を撮るのが好きです

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