毎年フクロウの仲間のアオバズクの繁殖を観察させていただいている神社に行ってきました。
残念ながら今年は1~2羽が孵化直後、巣をアオダイショウに襲われたらしく繁殖しませんでした。
例年のことを色々思い返したのですが、例年ならアオバズクの巣立ち時期にはムクドリが2番子(その年2度目の繁殖)を育雛中(巣内や巣立ち直後で)なのですが、今年は境内は静かなものでした。
既に2番子の繁殖を終えているのか、これからするのかは分かりませんが。
ムクドリの巣は、木に開いている穴を使う事もありますが、多くは境内内の建物内が多いです。
群れが一斉に繁殖を始めるので、同時に10ぐらいの巣が出来ます。
アオダイショウからすれば、ムクドリの巣があればわざわざリスクを冒して猛禽類の巣を襲うより、低い場所にあり脅威の少ないムクドリの巣を襲うのではないでしょうか?
残念ですが仕方ありません。。アオダイショウも繁殖中かもしれませんし。
ここには数年通っているので甲虫が集まる木が分かっています。
アオバズクが繁殖する時は甲虫も餌なので、この付近に解体されたカブトムシやクワガタが落ちています。
この木だけ群を抜いて樹液を出しているので、昆虫が集まってきます。
当然ですが、ハチも来ます。ミツバチは巣を作ってますし、この日はキイロスズメバチがいました。
このカブトムシは鳥に襲われたのか、羽根の所を損傷しています。
隣りの木に立派なサイズのカブトムシがいました。
私が小学生だったら、ひと夏ヒーローだったのに。笑
アオバズクが繁殖していればここに通おうと思ったのですが、ダメだったのでサシバを観察していた場所の近くの林道に行きました。
これはサシバを観察していた場所の衛星写真です。
黄点がサシバの止り木があった場所、白点の3か所が駐車場、水色線が歩いたルート、紫線が自転車で移動したルートです。
歩いたルートは場所によっては2度、3度歩いた場所もあります。
今まで載せる機会が無かったのですが、これだけ歩いていると、
落ちている巣を見つけることがあります。
これは主に根と苔を使った巣ですね。
大きさからシジュウカラ、ヤマガラ、あたりでしょうか?
分かり難いですがこちらは木の枝と枯葉で作られていました。
カラスにしては小さいので、キジバトだと思います。
今回行った林道は赤線の所です。
この辺りに来始めたきっかけはここで、鳥友さんにこんな林道があるよと聞いて、初めて来た日の帰りに休憩に立ち寄った駐車場で、偶然サシバを見つけたのです。
林道に入ってすぐにキツネノカミソリという花が。
初めて見た花ですが、今はネットの画像検索の精度がかなり高いので、すぐに分かりました。
ヒガンバナ科らしいです。
クロアゲハのオス?。
オスの前翅と後翅の間のある白い斑紋が見えませんが、メスはもっと赤い模様が目立つのでオスだと思います。
クロアゲハを撮影している時からクロツグミの囀りは聞こえていたのですが、いました。
遠いですね・・・
と思っていたら結構近くに来てくれました。
クロツグミは日本で繁殖、インドシナ半島などで越冬します。
私の住む地域だと、オオルリ、キビタキ、クロツグミが夏鳥の綺麗な囀りトップ3です。
何度か枝を移動して囀っているうちに私の頭の上に。
2羽が縄張り争いか(この時期だとそれはないか。)、何かで鳴き合っています。
ヒィ~ヒィ~と聞こえるのはヒヨドリです。
こんなに近くで、こんなに綺麗に囀りの動画を撮れたのは初めてで、嬉しかったです。
実はそろそろ夏だなぁと感じるこの時期から秋口までが、一番鳥を探すのが難しい時期です。
まず、囀らなくなります。
鳥が囀る理由は、縄張り主張、メスへの求愛連絡、雛へ危険を知らせるなどありますが、この時期になると雛は巣立ち、親離れも済んでいるので、どれもする必要が無くなります。(2番子を作らない種)
囀るということは敵に自分の居場所を知れせてしまうという一面もあるので、必要なければしない方がいいのです。
それと、囀るのを止めるのではなく、雛が成長してある程度飛べるようになり親離れさせたら、繁殖地を離れる種がいます。
雛を育てたので餌が少なくなる、渡りの準備の為に合流場所(渡る時は群れを作ります。)付近に移動を始めるなどの理由じゃないかと思います。
この日も一生懸命囀っていたのはクロツグミとヒヨドリでした。
ヒヨドリの雛です。まだ餌をもらっていました。
眼の下矢印の所の穴は耳の穴です。
ヒヨドリは雛がいるから囀っているし、もしかしたら2番子の繁殖をするかもしれませんが(ヒヨドリも国内で南へ移動するが、距離が短いのである程度飛べれば群れに付いていけるのでは?)、クロツグミは渡る距離がありますからねぇ・・・・・
こちらは親離れしたキビタキの雛で、成鳥もいましたが一切囀っていませんでした。
調べてみると、抱卵から巣立ちまで28日ぐらいと早いので、もしかしたら・・・もあるのでもう少し観察したいと思います。
この日6時間ぐらいいましたが、クロツグミがいたエリアに10種ほどいました。
この数は目視できた数で、殆どの鳥は囀っていないので実際にはもう少しいそうですが。
ここから20メートル程離れると鳥の数が激減します。
何でだろうなと周囲を観察すると・・・
上が鳥が少ないエリア、下がクロツグミなどがいるエリアです。
上の場所は下草や低木が整理されていて、斜面の上まで見えますが、下の場所は下草が成長して低木も放置されています。
こういう所の方が餌になる昆虫や植物も多いでしょうし、隠れる場所もあります。
その辺の違いなのでしょうね。
この時期になると「鳥がいないから行くと来ない。」と言い出す野鳥カメラマンが多いのですが、いない訳じゃなく「探せない」だけなんですよね。笑
私にとってはこの時期はスキルアップの期間です。
探すのが難しいからこそ見つけた時は嬉しいし、楽しいです。
私は森の中では、囀りや葉などを動かした音から探す派なのですが、この日後から来た鳥友さんは目視でドンドン見つけていました。
見習いたいと思います。
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